幼少の頃、私はこの街に住んでいた。…そうです。
住んでいた記憶はないのですが、母子手帳のデザインが三次市で生まれた周りの同級生と違っていたのは確かなので、私が生まれたのはここ尾道らしい。
母の故郷が尾道で、父も若いときこちらで仕事をしていたらしく、その頃の友達がお客様となり、年に数回、尾道でお仕事をさせていただきます。
今回は母の実家のお墓を新しくするということで、基礎工事を含め二回ほど訪れました。
小さい頃から、帰省の度に母の実家から歩いて通った墓地で、尾道らしい路地や猫を横目にお仕事をさせていただきました。
区画整理されていない昔ながらの寺院墓地で、お墓参りするには人の家のお墓を『ちょっとすみません』と通らしてもらいながら自分の家のお墓に辿り着くという、なんともノスタルジックな墓参りを繰り返ししていましたが、この度同じ墓地内のもう少しお参りしやすい区画に新規墓地を建てることとなりました。
まずこの寺院墓地には駐車場が無いので車両をどうするかが問題でしたが、幸い墓地の近くの親戚が住んでいたので、近隣のお知り合いの方などにお願いして駐車スペースを手配くださいました。
それでも、現場の区画までは何度も一輪車で往復して一日目は基礎工事を終了することができました。
一週間後の2日目は、お墓を一輪車で運べないので、できるだけ近くまで運搬車に載せて運び、そこからは担ぎ棒で担いで墓地まで歩きました。
以前の墓地よりお参りしやすくなったとはいえ、やはり作業スペースも狭くいろいろと苦戦しましたが、どうにかお墓と墓誌が完成いたしました。
今回は施主様(母の実家)の了解を得て、お墓の文字は加工無しで掲載させていただきました。
開眼供養後また年末にでも妻とこどもとお参りに行こうと思います。